みなさんこんにちは
スポーツ専門栄養士の佐藤彩香です
【アスリートとリカバリー】は掘ればたくさんの要因が出てきてケアもそれぞれですが、シンプルに練習に対しての【食事と休息】のバランスだと私はよく話します。
そしてその中で私は管理栄養士として食事について話すことが多いのですが、食事と休息はすごく深い関係があります。休息とは代表的な例でいくと睡眠です。睡眠の質が上がることで疲労回復のスピードや、身体の成長も違ってきます。その睡眠と食事には切っても切れない関係があることをしっかり理解していくことがアスリートには求められますね。
食事の取り組み方で睡眠の質はぐんと上がり、リカバリー力が上がるのです。
では今回は食事と睡眠の関係をお話して、リカバリーの基礎について是非知ってもらいたいと思います。
トップアスリートこそ寝ている!
2012年、味の素株式会社と日本オリンピック委員会が、味の素ナショナルトレーンングセンターを利用するアスリート110名を対象にした、健康管理に関するアンケート調査を実施しています。
実際に、トップアスリートは睡眠を重視していることがわかり、この調査によるアスリートの平均睡眠時間は「8時間4分」でした。一般の方が6時間~7時間の睡眠が多い中で、トップアスリートは睡眠を意識していることがわかります。
食事と睡眠の関係性
ポイントは食事の質と時間帯と量とです。
食事の質
ポイントは睡眠のホルモンと言われているメラトニンをしっかり身体で分泌することです。メラトニンのもとになるトリプトファンというアミノ酸とビタミンB6をしっかり摂っていくことです。
肉・魚・卵・大豆製品・乳製品が代表的な食品例です。積極的に摂っていきましょう。
競技者ですと
筋力・瞬発力系のアスリート 体重1kg×1,7~1,8kg/日
持久系のアスリート 体重1kg× 1,2~1,4g/日
の量が必要になります。
多くあるのが肉100g摂ったからたんぱく質が100g摂れている!というもの。
肉の種類や部位にもよりますが、鶏むね肉のサラダチキンでも1個約110~125gあたり約25g前後です。
納豆1パックも約7g。卵1個も約7gです。
是非自分が食べている肉・魚・卵・大豆製品の量を1度考えて、調べてみることをお勧めします。意外と足りておらずに睡眠の質が下がり、リカバリーのスピードが落ちているかもしれません。
またオメガ3系の油であるDHAの適度な摂取は深い睡眠をもたらすとも言われています。鰯・秋刀魚・鯖・鯵・サーモンなどのお刺身を積極的に食べていくのも良いですね。
時間帯
・朝ごはんをしっかり食べていくこと
上記の栄養素を意識した朝食をとれば、約14~16時間後にはこのメラトニンが生成され、タイミングよく眠気が促されると考えることができます。
夜寝る前の食事はもちろん大事だが、朝ごはんは大きなカギを握っています。
朝ごはんは、ご飯と味噌汁と焼き魚や納豆などのおかずがあるといいなと思います。パン派であれば、パンだけでなく、ヨーグルトや卵料理をしっかりつけていきましょう。
・夜遅くの食事に気を付けて
就寝直前には、食事をなるべく控えましょう。
食後は内臓が消化活動を始めるので、その後は深部体温が下がりにくくなります。質の良い睡眠には深部体温の低下が必要なので、どうしても眠りの質が下がってしまいます。
寝る直前に食べるのはやめましょう。ただ練習時間の兼ね合いで、どうしても遅くなってしまうこともあるかと思います。その場合は練習直後や帰宅中などの補食をもっていき、寝る直前に大量にものを食べない工夫が大事です。
また消化に時間のかからない食事にしていくことが大事です。よくやるのは夜遅くのお食事を身体のことを考えて、玄米や雑穀米を食べている選手はあえて、消化の早い白米に変えます。また、油分が多いものを避け、油分少ない鶏の胸肉や鱈などの白身魚などがお勧めです。
量
お腹いっぱい食べるのではなく、腹八分目がちょうど良いです。
特に夜ご飯。これでもかというくらい満腹に食べるのではなく腹八分目を心がけましょう。食べても吸収しなくて意味がないです。練習して疲れている内臓系には、しっかり噛んでゆっくりと、身体が心地良いと思う量を入れてあげましょう。
以上3点、質・時間帯・量についてお伝えしました。
まとめ
今回はリカバリーというテーマで食事と睡眠の関係性を触れました。
ここの見直しがリカバリー速度を速めて、練習の質を上げるヒントになるかもしれませんね。
是非リカバリー力を高めて競技力向上に努めてほしいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました